健康やトレーニングのためにプロテインを取り入れたいけれど、できるだけ自然で安心できるものを選びたい。
そのような、自然派志向の方におすすめなのが、「タンパク原料そのもの」にこだわった『グラスフェッドプロテイン』です。
『グラスフェッドプロテイン』は、広大な土地で牧草飼育された、健康的な牛のミルクを使用されています。また、ホルモン剤や抗生物質の使用も少なく安心です。
しかし、商品によっては「グラスフェッド」と記載されていても、すべてが無添加やオーガニックとは限りません。
本記事では、
- グラスフェッドプロテインは、なぜ安心なのか?
- 「グラスフェッド」と「無添加」「オーガニック」はどう違うのか?
- どんな点に注意してグラスフェッドプロテインを選べばいいのか?
といった観点から、自然派志向の方も納得して選べるよう、解説していきます。
あわせて、無添加・有機原料にこだわった『グラスフェッドプロテイン』をご紹介します。
おすすめのグラスフェッドプロテイン一覧
グラスフェッドプロテインを使用しているだけでなく、添加物不使用・オーガニック原料使用など、限りなく自然由来の原料を配合した、選りすぐりのグラスフェッドプロテインを紹介します。
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Choice ゴールデンホエイ グラスフェッド ホエイプロテイン 1kg | FIXIT FEEL NATURAL グラスフェッドプロテイン 1kg | LOHAStyle グラスフェッド プロテイン 1kg | NICHIGA GRASS FED WPI instant ホエイプロテイン 1kg | GronG グラスフェッドホエイプロテイン 1kg | バルクスポーツ グラスフェッドプロテイン ビッグホエイストレート 1kg | MAKES+ グラスフェッド ホエイプロテイン 1kg | ザプロ グラスフェッド プロテイン 1Kg |
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グラスフェッドプロテインとは?

グラスフェッド(Grass-fed)とは、牛が自然の牧草を食べて育てられたことを意味します。
通常の畜産は、短期間で牛の成長を促すため、とうもろこしなどの穀物飼料で育てられ、一部の国ではホルモン剤の投与が認められています。狭い牛舎の中で育てられるため病気にかかるリスクも高く、抗生物質を使用される場合が多いです。
一方、グラスフェッド飼育は、放牧により運動量が確保され、ストレスの少ない環境下で牛が自然に近いかたちで育てられます。ホルモン剤や抗生物質の使用を控える生産者も多く、こうした飼育方針は、大きな安心材料となります。
このように、牧草を食べながら放牧飼育された、健康的な牛の乳を原料にしたプロテインが「グラスフェッドプロテイン」です。
グラスフェッドプロテインを飲むメリット

安心して摂取できる「クリーンさ」
グラスフェッドに国際的な統一規定はありませんが、国によっては明確な管理基準を用いて定義づけを行っています。ホルモン剤や抗生物質の使用を避けた飼育環境で育てられることが多く、プロテインにも余計な化学物質の残留が少ないです。
さらに、無添加タイプの製品であれば、人工甘味料・着色料・香料などを使用せず、原料由来の風味や栄養をそのまま摂取できます。
「身体に取り入れるものは、できるだけ不安要素の少ないものを選びたい」と考える方にとって、安心できるプロテインの1つでしょう。
アニマルウェルフェア(動物福祉)への配慮
グラスフェッド牛は自然に近い環境で、のびのび育つことでストレスが少なく健康的です。
病気のリスクが低いため抗生物質の使用も少なく、牛への負担が減ります。このように動物福祉の観点から、優しい飼育方法であると言えるでしょう。
環境負荷への意識
放牧飼育は、牛が歩き回ることで牧草の根を刺激し、糞尿が土に還ることで土壌の有機物が増え、生態系の多様性に良い影響を与えるとされています。
また、土壌に炭素を蓄えられることで、温室効果ガスの削減にも寄与する可能性があると考えられています。
※一方で、飼育期間が長くなることで反芻に伴うメタンガス排出が増加するという報告もあり、一概に「環境に良い」とは断言できないのも事実です。
栄養価がやや高い
グラスフェッド由来の乳は、一般的な穀物飼育牛の乳に比べて、以下の栄養素が豊富です。
- オメガ3脂肪酸
- 共役リノール酸(CLA)
- ビタミンD、E
- β-カロテン
ただし、プロテインとして加工される過程でこれらの含有量も減少するため、大幅に栄養価が高くなるわけではありません。
グラスフェッドプロテインの選び方
グラスフェッドと記載されていても、原料全てが自然由来のものであるとは限りません。本当に安心できる商品を選ぶためには、以下のポイントを確認しましょう。
添加物の有無
「無添加」と書かれていても、完全に添加物が無添加とは限りません。
また、添加物に表記がない=不使用というわけではなく、厳密には加工助剤1として使用している場合があります。
添加物が不使用なのかは、表示を確認するか、メーカーに問い合わせをしましょう。
下記は、食品添加物表示の見方についてです。参考にしてください。
食品添加物表示の見方

- 食品の製造・加工の際に使用される食品添加物の一種で、最終製品に残留しないか、ごく少量しか含まれず、食品に影響を及ぼさないもの ↩︎
栄養バランス
プロテインは、タンパク質の含有量だけでなく、炭水化物・脂質とのバランスも重要です。
以下を目安に成分を確認しましょう。
- タンパク質含有量:必要な量が摂取できるか?1食あたり20gが目安
- 糖質や脂質:ダイエットが目的の場合は、糖質3g以下、脂質1g以下が目安
- アミノ酸スコア:100であること
(必須アミノ酸のバランスが理想的な状態を示す指標)
無添加やオーガニックとの違い
自然派の方にとっては、「無添加」「オーガニック」などの表記も気になるところですが、これらと「グラスフェッド」は意味合いが異なります。
表記 | 対象 | 主な特徴 |
---|---|---|
グラスフェッド | 牛の飼育方法 | 牧草を主食に自然飼育。ホルモン剤・抗生物質の使用を避けることが多い。 |
無添加 | 製品の成分 | 香料・甘味料・保存料などの添加物が不使用。注意点:無添加=完全無添加ではない。 |
オーガニック | 原料の栽培・加工 | 農薬・化学肥料不使用など、認証制度に基づいて管理されている。 |
「グラスフェッド=無添加」「グラスフェッド=オーガニック」ではありません。
より身体に安心な製品を選ぶのであれば、「グラスフェッド×無添加×オーガニック」すべてを満たす製品が望ましいものの、価格や手に入りやすさを考慮し、自分にとってどれを優先すべきかを考える必要があります。
おすすめのグラスフェッドプロテイン8選
グラスフェッドプロテインの中でも、自然派志向の方に自信をもっておすすめできる「添加物ほぼ不使用(自然由来の甘味料のみ使用)」かつ有機原料をなるべく使用した8商品を紹介します。
Choice ゴールデンホエイ グラスフェッド ホエイプロテイン 1kg
ニュージーランド産の良質なプロテイン原料を使用
腸内細菌のエサとなる乳酸菌配合で健康をサポート

- 人工甘味料をはじめとした添加物を使用せず、GMO(遺伝子組み換え作物)も不使用
- 1食で善玉菌約10億個が摂取できるオリジナルブレンドの乳酸菌を配合
- グラスフェッドプロテインには珍しく、フレーバーは8種類と豊富。有機原料を積極的に取り入れており、細部にまで自然派にこだわった製品
FIXIT FEEL NATURAL グラスフェッドプロテイン 1kg
定期購入すれば1食あたり約110円の高コスパ
香料・着色料・保存料・人工甘味料不使用

- 公式サイトから定期購入すると1食あたり約110円と、グラスフェッドプロテインの中では比較的手ごろな価格帯(※2025年8月時点)
- 香料不使用・甘味料にはステビアを使用。変な甘さがなく、フレーバー本来の味わいや香りを活かしたレシピ
LOHAStyle グラスフェッド プロテイン 1kg
「美味しさ」にこだわった自然派プロテイン
2023年国際味覚審査機構iTiで優秀味覚賞受賞/モンドセレクション受賞

- 有機カカオ味は世界トップクラスのシェフ・ソムリエが美味しいと評価・認定。美味しさを重視している人向き
- 添加ホルモン・香料・着色料・保存料・人工甘味料不使用
NICHIGA GRASS FED WPI instant ホエイプロテイン 1kg
WPI製法で高タンパク質(含有量89%※乾物換算)
ホルモン剤・抗生物質不使用、遺伝子組み換えフリーで安心

- アイルランドの、ミネラル成分豊富な牧草を食べて育った牛の乳が原料
- 泡立ちを防ぐ乳化剤の役割として、自然由来のひまわりレシチンを使用
- 製造工場は、食品安全規格ISO 2200認証を取得している
GronG グラスフェッドホエイプロテイン 1kg
余計なものを一切入れないシンプル設計
プレーンなら料理やコーヒーに混ぜて飲むのもおすすめ

- rBSTホルモン剤・乳化剤・香料・着色料・甘味料不使用
- シンプルな味なので、プロテインスイーツなどに使用するのもおすすめ。ただし、プロテインは熱で溶かすとダマになりやすいため、ホットコーヒーなどに入れるのは避けるのがベター
バルクスポーツ グラスフェッドプロテイン ビッグホエイストレート 1kg
15年以上売れ続けているベストセラーブランド
定番フレーバーの他、他にはない「パンプキン」を展開

・砂糖・脂肪分・着色料・乳化剤無添加
・「ストレート」と商品名にある通り、自然甘味料を使用し、水で割ってそのまま飲んでも美味しい・溶けやすい設計
・競技アスリートに安全を保障する「BSGC」認証と「TSPマーク」取得
MAKES+ グラスフェッド ホエイプロテイン 1kg
オーストラリア産の生乳を100%使用したプロテイン
1食あたり130円前後と購入しやすい価格帯も魅力

・香料・着色料・保存料・人工甘味料・GMO不使用。余計なものを使わず厳選した原料のみで設計
・よりタンパク質含有量を求める方には、同シリーズのWPIタイプがおすすめ
ザプロ グラスフェッド プロテイン 1Kg
多彩なフレーバー展開
甘さ控えめのフレーバープロテインを探している人におすすめ

・人工甘味料、香料、着色料、乳化剤不使用
・植物由来の天然甘味料「ステビア」を使用しており、どのフレーバーも甘すぎず飲みやすいとの高レビュー多数
グラスフェッドプロテインを選ぶ際の注意点

他のプロテインに比べ価格が高い
グラスフェッドプロテインは、一般的なホエイプロテインと比べて、やや価格が高めです。とはいえ、1食あたりに換算すると200円までのもが多く、コンビニで購入するサラダチキンより低価格です。
原料や製法へのこだわり、得られる栄養価を考えれば、納得できる価格といえるでしょう。
タンパク質の働き自体は変わらない
グラスフェッドだからといって、栄養価が格段にアップする・タンパク質の働きが変わるわけではありません。
基本的な栄養機能は一般的なホエイプロテインと大きく変わらず、「品質や安心」に重きを置いた選択の1つであることを、理解しておきましょう。
まとめ
自然派志向の方がプロテインを選ぶ際、『グラスフェッドプロテイン』は下記の点で安心感のある製品の1つであると言えます。
- 牧草を食べ、放牧で育った健康的な牛のミルクが原料
- ホルモン剤や抗生物質不使用のものが多い(必ずではない)
- 動物福祉や環境への配慮がなされている
ただし「グラスフェッド」だから無添加・オーガニック・絶対に安全、というわけではありません。
製品ごとの成分や製造方法をしっかり確認し、納得して信頼できるものを選びましょう。